「青の炎」
著者:貴志祐介
発売日:1999年10月27日
判型:四六版(文庫版もあり)
定価:1,400円(+税)
発行:角川書店
主人公櫛森秀一は17歳の少年。ある理由から母と妹を守るため完全犯罪を企てる。彼は一見クールに見えるが根底には優しさがある。
また17歳とは思えぬ程頭がよく、知識があり、当時としては先駆けといえると思うが、インターネットを駆使したりもする。半面やはり思い込みが強く、短絡的なところもある。
著者の作風として綿密なリサーチを基にした語り口があるが、主人公にもそれが投影されている。
青春ミステリーといってもよいと思うが、深夜のコンビニでのシーンなど寒々とした怖いシーンもある。そして完全犯罪の歯車が少しずつ狂っていく・・・
主人公は自慢の愛車(ロードレーサー)で鎌倉の海岸を駆け抜けるのだが、物語に疾走感を与えるとともに重要なモチーフとなっている。
映画「青の炎」
監督:蜷川幸雄
公開:2003年3月
上映時間:116分
配給:東宝
配役:櫛森秀一 二宮和也
福原紀子 松浦亜弥
櫛森友子 秋吉久美子
櫛森遙香 鈴木杏
二宮和也の演技はやはりうまい。松浦亜弥もよかった。それだけにラストが切ない・・・。悲しすぎて二度と見れないという方もいるでしょう。