嵐、ゴルフ、ミステリーの日々2

コミック、映画、ミステリーなど、思いつくまま綴ります。街のお散歩写真もご紹介(#^.^#)

「デスハンター」 原作:平井和正 絵:桑田次郎

原作:平井和正
 絵:桑田次郎 
発行日:
1巻:昭和60年12月25日 初版発行
2巻:昭和61年1月25日 初版発行
発行所:朝日ソノラマ
定価:690円

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内容紹介・感想
平井和正氏の小説「死霊狩り(ゾンビーハンター)」の原型となった作品。初出は1969年「週刊ぼくらマガジン」。

私が一番最初に目にしたのは、小説版のおそらくハヤカワSF文庫版だったでしょうか。生賴範義氏の表紙と口絵をよく覚えています。
角川文庫版1~3もよく覚えています。

レース中の大事故という死の淵から甦った天才自動車レーサー田村俊夫が、その類まれなる強靭な肉体と身体能力を見込まれ、デスハンターとしてスカウトされる。

しかしそんな俊夫にカリブ海の孤島につくられた人口ジャングルでの壮絶なテストが待ち受けていた。
水と食糧もなく、ナイフ1本で猛獣の放たれたジャングルで生き抜かねばならないのだ。
さらに猛獣よりも危険なのが、他のテスト生たちである…。俊夫は生き延びることが出来るのか…。

平井和正氏と桑田次郎氏とのコンビは「8マン」「エリート」「超犬リープ」がありますが、本作では、桑田次郎氏の画風にもよるのでしょうが、原作よりも、よりクールでシャープ、スタイリッシュな印象を受けます。

原作は田村俊夫の内面を掘り下げているため、もっと暗い情念のほとばしる作品となっています。また組織のボスであるS(コミックではシャドウ)の非情さが際立っています。
3部作1巻の最後に林石隆がSに言うセリフがあります。
「Sというのは悪魔(サタン)の頭文字かね、ミスターS?」

コミック版、小説版それぞれ違った魅力のある傑作といえるでしょう。