嵐、ゴルフ、ミステリーの日々2

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祝文庫化!「満願」米澤穂信 感想

満願
著者:米沢穂信
発行日:2014年3月20日
発行所:新潮社
定価:本体1,600円

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著者紹介
米澤穂信 ヨネザワ・ホノブ
1978(昭和53)年岐阜県生れ。2001(平成13)年、『氷菓』で角川学園小説大賞奨励賞(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞しデュー。
2011年、『折れた竜骨』で日本推理作家協会賞を受賞。
2014年『満願』で山本周五郎賞を受賞。
同作は、
「ミステリが読みたい!」
週刊文春ミステリーベスト10」
の国内部門ランキングにて1位に輝き、史上初の三冠を達成する。
他著に『ボトルネック』『儚い羊たちの祝宴』『リカーシブル』『さよなら妖精』『犬はどこだ』『インシテミル』『追想五断章』『王とサーカス』『いまさら翼といわれても』などがある。
(新潮社HP 著者プロフィールより)

内容紹介・感想
「人を殺め、静かに刑期を終えた妻の本当の動機とはー。
驚愕の結末で唸らせる表題作はじめ、交番勤務の警官や在外ビジネスマン、美しき中学生姉妹、フリーライターなどが遭遇する6つの奇妙な事件。入念に磨き上げられた流麗な文章と精緻なロジックで魅せる、ミステリ短編集の新たな傑作誕生!」
(カバー帯裏より)

古典部シリーズで人気の米澤穂信氏のノンシリーズのミステリー短編集です。
個人的に好きな作品は「私は裁かれている」という思わせぶりな一文からの回想で始まる、海外で資源開発に携わった商社ビジネスマンが辿る皮肉な運命を描く「万灯」。
小器用なライターが、自分の守備範囲外である都市伝説をネタに記事を仕立てるため、ある先輩からネタを仕入れる。そのネタをもとに伊豆半島にある柱谷峠の茶屋を訪ねるのだが…という「関守」。

全体的に心理描写、謎解き、意外な結末、ホラー風味もあり、素晴らしく粒ぞろいの作品集といえるでしょう。

収録作品・初出一覧
夜警  「小説新潮」2012年5月号(「一続きの音」を改題)
死人宿 「小説すばる」2011年1月号
柘榴  「小説新潮」2010年9月号
万灯  「小説新潮」2011年5月号
関守  「小説新潮」2013年5月号
満願  「Story Seller Vol.3」2010Spring
    (「小説新潮」2010年5月号別冊)

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2017年8月1日発売 文庫版カバー
(新潮社HPより)