嵐、ゴルフ、ミステリーの日々2

コミック、映画、ミステリーなど、思いつくまま綴ります。街のお散歩写真もご紹介(#^.^#)

「ライク ア ローリング ストーン」宮谷一彦 感想

ライク ア ローリング ストーン
LIKE A ROLLING STONE
Miyaya Kazuhiko
発行日:2017年8月15日 初版発行
発行所:フリースタイル
定価:1,500円

イメージ 1

内容紹介・感想
収録作品・初出
ライク ア ローリング ストーン
「COM」1969年4月号~9月号に連載
白夜
「COM」1970年8月号~12月号に連載

ふたりの女性そして
まんがと革命の時代
ひとりの漫画家の1969年3月からの120日間の記録
「伝説の名作」発単行本化
(カバー帯より)

この単行本化によって、
ようやく日本マンガ史に開いた大きな空白が
ほぼ半世紀ぶりに埋められることになります。
これは大きな事件です。
中条省平学習院大学フランス語圏文化学科教授)
(カバー帯裏より)

意外なことに初単行本化とのことです。手元にある作品集を探してみると、
「性蝕記」(衝撃の問題作)
「俺たちの季節」
「ジャンピンジャックフラッシュ」
「人魚伝説 上」(炸裂する壮絶なバイオレンス)
大判の上製本「孔雀風琴」、三島由紀夫をモデルとした「肉弾時代」、他に「青春相続人」も持っていたはずですが、見当たりません。書庫の奥深くに眠っているのでしょう。

「ライク ア ローリング ストーン」は、1967年にマンガ誌「COM」において「ねむりにつくとき」でデビューした作者が1969年に「COM」に6回連載した作品です。

「また本作の特徴は、日本初の本格的な「私マンガ」であるということです」(解説より)
このマンガの主人公は作者本人をモデルとしており、ほとんどリアルタイムで主人公の日常生活を追っているのです。

それだけに1960年代から70年代にかけての学生運動等、時代背景を色濃く反映しています。
心象風景とともに、時折描かれる石油コンビナート、工業地帯、蒸気機関車、阿修羅像、そして三鷹のぼくの家。
思わずタイムスリップしたような感慨にひたってしまいます。
傑作です。