著者:山田風太郎
カバー装画:天野喜孝
カバーデザイン:芹澤泰偉
発行日:1999年2月15日 第1刷発行
巻末エッセイ:清水義範
1964年12月徳間書店より新書判刊行
内容紹介・感想
家宝を奪った半蔵配下の女忍
美姫の命に八犬士の末裔たつ
とにかく、めちゃんこ面白いです。
それだけは保証します。
(カバー帯より)
「八犬士活躍後百五十年。若き城主里見忠義が快楽を貪った代償に、家宝の”忠孝悌仁義礼智信”の八顆の珠が、”淫戯乱盗狂感悦弄”にすり替えられた。これぞ、里見家取り潰しを狙う本多正信 ー 服部半蔵の策謀。甲賀卍谷で忍法修行した、八犬士の末孫八人VS半蔵指揮下伊賀者の女忍者八人の熾烈果敢な戦いやいかに!」
(カバー裏より)
前巻「伊賀忍法帖」とほとんど並行して書かれた作品。
「馬琴の『南総里見八犬伝』は、徳川期から明治にかけて最大のベストセラーであったが、今ではほとんど読まれない。現代人には、読み通すことさえできない。その文章のみならず、ストーリーそのものに、もはや読んで愉しむことを拒否するものがあるからである。
しかし、かつては何百万という人が血を沸かせた物語であったということも事実なのである。私はいくたびか『八犬伝』を - 現代語訳でなく - 物語そのものを私流に書き直して見ようという志を立て、しかもついに不可能であった。それでもあきらめきれず、これはそれを一種のパロディに変形させることによって、その望みの一端を果たそうとした作品である。(徳間ノベルズ版1976年11月刊カバーそでより)」
私は当時連載されていた朝日新聞の夕刊を切り抜いていました。
新装版 八犬傳
廣済堂文庫
足利八代将軍義政のころ、安房の城主里見義実の愛娘・伏姫が犬の八房の子を身ごもり八つの奇妙な珠を生む。それらの珠をもつ八犬士が出現し活躍する「虚の世界」と作者の馬琴の日常生活を鋭く抉ったく「実の世界」を交互に展開。滝沢馬琴の大作「南総里見八犬伝」を山田風太郎流に仕立て直した力作長篇。
(廣済堂出版HPより)