Rétrospective
Balthus
会場:東京展/東京都美術館
会期:2014年4月19日(土)~6月22日(日)
会場:京都展/京都市美術館
会期:2014年7月5日(土)~9月7日(日)
図録表紙「美しい日々」部分 1944~46年 油彩
図録表紙裏「地中海の猫」(部分)1949年 油彩
ピエロ・デッラ・フランチェスカ模写 1926年 油彩
「猫たちの王」(自画像)1935年 油彩
「眠る少女」1943年 油彩
「白い部屋着の少女」
「日本の少女の肖像」1962年 素描
1962年に初来日した際に当時20歳の大学生だった節子夫人を初めてデッサンした貴重な素描。
「バルテュス(1908年~2001年)は、20世紀美術のいずれの流派にも属することなく、ヨーロッパ絵画の伝統に触れながら、独自の具象絵画の世界を築き上げました。ピカソをして「20世紀最後の巨匠」と言わしめた彼の作品は、どこか神秘的で緊張感に満ちており、今日まで世界中の人々に愛され続けています。~後略」
(主催者「ごあいさつ」より)
バルテユスと私の最初の出会いは、恐らく、ここに図版はないですがパリの小路を描いた「コメルス・サンタンドレ小路」だったと思います。風景に人物を配し、時が止まったかのような静謐な世界が描かれていました。
バルテュスの特徴、キーワードとしては、モチーフとしての猫、少女。技法としての堅牢なマチエール、揺るぎない構図。
色彩として補色関係にある褐色とオリーブ色(赤と緑)があるでしょう。
また静謐な中にも、時に不穏な空気を漂わせた作品もあります。
日本と所縁もあり、謎を秘めた非常に興味深い画家といえるでしょう。