嵐、ゴルフ、ミステリーの日々2

コミック、映画、ミステリーなど、思いつくまま綴ります。街のお散歩写真もご紹介(#^.^#)

ミステリー「ワイオミングの惨劇」トレヴェニアン

Incident at Twenty-Mile
Trevanian
ワイオミングの惨劇
著者:トレヴェニアン
訳者:雨沢泰
カバー装画:影山徹
発行日:平成16(2004)年6月1日発行
原書発行:1998年
発行所:新潮社(新潮文庫

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著者紹介
トレヴェニアン(1931年6月12日ー2005年12月14日)
長らく覆面作家として活躍し、寡作ながらそのすべてが傑作といっても過言ではない稀有な作家でした。

長編
ルー・サンクション 1973年
夢果つる街 1976年
シブミ 1979年
バスク、真夏の死 1983年
ワイオミングの惨劇 1998年
パールストリートのクレイジー女たち 2006年

内容紹介・感想
「州に昇格して間もないワイオミングの刑務所から、3人の凶悪犯が逃亡した。しばらくしてー、近くのさびれた鉱山街に、ふらりと1人の若者が現れた。陽気で働き者の彼は、なぜか時代遅れの大きな銃を大事そうに抱えていた……。伝説の覆面作家が創り出す風変わりな隔絶空間。縦横無尽の文才を駆使して語られるのは、知性なのか、凶器なのか?
15年の沈黙を破った待望の新作。」
(カバー裏より)

今は無人集落”ゴーストタウン”となった鉱山街”二十マイル”。
なぜそうなったかは街の古顔によれば1898年のある出来事に由来しているという。
あるとき「父さんが作った」というバカでかい銃を背負い、「リンゴ・キッド」の本を愛読書とする若者、マシューが町を訪れる。
マシューが想いを寄せる、町一番の美女と目される「よろず屋」の娘、清純でしっかり者のルース・リリアン、マシューを誘惑する、はすっぱな娘カースティ。
そしてワイオミング州立刑務所を脱獄した凶悪犯3人が街に訪れ、横暴の限りを尽す。
必然、マシューのバカでかい銃がいつ火を噴くのかといところに焦点は絞られるわけですが・・・。一筋縄ではいきません・・・。
斜陽の街を舞台に、西部劇の結構を借りて展開する、猥雑で複雑な人間の心理ドラマです。