嵐、ゴルフ、ミステリーの日々2

コミック、映画、ミステリーなど、思いつくまま綴ります。街のお散歩写真もご紹介(#^.^#)

読書「美の旅人」伊集院静

美の旅人
著者:伊集院 静
発行日:2005年5月20日 初版第1刷発行
発行所:小学館
定価:本体4,500円
初出:「週刊ポスト」1998年11月13日号~2000年3月31日号

初めての意欲的
「絵画読本」
ゴヤ、ダリ、ミロ、そしてピカソ
旅して読み解く
スペインの巨匠たち
イメージ 1

「1枚の絵画」をめぐる素晴らしき旅
犬はいったい誰を、何を見つめているのだろうか
ゴヤ「砂に埋もれる犬」)
ゴヤは何を見たのか? 何を見てしまったのか?
ゴヤ「我が子を喰らうサトゥルヌス」)
エル・グレコの謎を解く鍵はトレドの街にある
エル・グレコ「オルガス伯爵の肖像」)
絵画の持つ運命のようなものがあらわれている
注目されるべきは、絵画の中央に”経済”を持ってきたことである
(ダリ「ドルの崇拝」)
この農地のカタログに登場するものすべてが、ミロのいとしきものなのである
(ミロ「農園」)
月にむかって吠えているというより、月と話しているふうに見える
(ミロ「月に吠える犬」)
(カバー裏より)

本作の連載は、「週刊ポスト」誌上で1998年からフランス編を含んで実に3年間に及んだ。
連載を振り返って著者は、こう述べている。
「連載をはじめた当初はここまで長い歳月、絵画を巡る旅を続けられれると思っていなかった。スペインの幻想を見に行こうとした旅が、いつしか1枚の絵画を探す旅にかわった。絵画は勿論、私の専門外であるから、ただひたすらに素直な目で見ることと、真っすぐに胸の内に届いてくるものを箋ってきた。
それでも絵画を鑑賞することは画家を見ることであり、時代を見ることだった。そしてそれはスペインという国を、スペインの人々を見ることになった。」

目次
スペイン カスティーリャアラゴン地方編
スペイン カタルーニャ地方編

本作ではスペインを巡る旅の中で、109点の作品を収録し、美術館や風景の写真も豊富に掲載した読み応えのある一冊です。