嵐、ゴルフ、ミステリーの日々2

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短編小説の名手たち「あなたに似た人」ロアルド・ダール

ROALD DAHL'S SHORT STORIES
あなたに似た人[新訳版]
VOLUME Ⅰ・Ⅱ
訳者:田口俊
発行日:2013年5月10日 印刷 5月15日 発行

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VOLUMEⅠ 収録作品
おとなしい凶器
南から来た男
兵士
わが愛しき妻、可愛い人よ
プールでひと泳ぎ
ギャロッピング・フォックスリー
皮膚
願い

VOLUMEⅡ 収録作品
サウンドマシン
満たされた人生に最後の別れを
偉大なる自動文章製造機
クロードの犬
〈特別収録〉
ああ生命の妙なる神秘を
廃墟にて

『「ダールの持ち味は「あなたに似た人」を読んだ人なら、もう、ことさらいうことはなにもない。残酷で、皮肉で、薄らつめたく、透明で、シニカルな世界である。男に対しても意地がわるいが、しばしばそれ以上に女に対して意地がわるい。あきらかにサディズムがある。ただ彼はあまりにソフィスティケートされているから、ほかの推理作家のようにバーレスク風の、いわば頭のわるい血みどろの趣味をだそうとしない。狙っている効果はそれ以上に残酷なのだが……」

いささか長くなったが、右に引いたのは、ダールの第三短篇集「キス・キス」(早川書房異色作家短篇集)の訳者、作家の開高健氏のあとがきの一節である(旧版のみに収録)。ほかの訳者のあとがきを自分のあとがきに援用するのはちょっとずるい気もするが、思わず膝を打ちたくなるようなダール評なので、引かせてもらった』
訳者、田口俊樹氏のあとがきより