読むのが怖い!
帰ってきた書評漫才~激闘編
発行日:2005年3月31日 初版発行
発行所」ロッキング・オン
本当に怖い!
爆笑辛口批評全136冊!
読むべき本はなにか
達人ふたりが探します。
書評界の両雄、大激突!
〈最強の理論派〉大森望。世代も嗜好も
異なるふたりが火花を散らす!
(帯より)
※注)読むのが怖い!といってもホラー小説論ではありません。
書評界の両雄が大激突する対談集の第2弾!!
本書は、季刊「SIGHT」(ロッキング・オン発行)誌上の対談、第15回「ブック・オブ・ザ・イヤー2004」から第27回「ブック・オブ・ザ・イヤー2007」までが収録されています。
この書評対談では、前巻に続き、エンターテイメント系を軸として、ベストセラーや話題の本を取り上げていきます。原則的に二人が推す作品と編集部が推す作品をそれぞれ3作品、計9作品を読んだ上で、A~Eの5段階評価で採点をしていきます。
ちなみにお二人の採点は…
北上氏 B
大森氏 A-
対談から、一部引用させていただきますと、
受賞していますが、「わたしを離さないで」はそれをしのぐ最高傑作とも言われている。とにかくすごい評判で、出たばっかりなのにTIME誌の「オールタイムベスト100」に錚々たる古典と並んで選ばれたり、もう絶賛の嵐。
北上 これ、SFだよね? この作品はカズオ・イシグロのなかでは特殊なの?
大森 書き方はいっしょなんですが、「日の名残り」なんかはもっと笑いの要素がありましたね。モチーフは特殊です。SFとしては評価しづらいんですけどね。ネタバレしないように説明すると、特殊な環境で育ってきた、提供者と呼ばれる特殊な人々の物語。特殊な立場ならではの人間関係とか葛藤とかを静かなタッチで淡々と描く、しみじみとしたいい話です。~後略
前巻に続き、評価が完全に真っ二つに割れたり、完全に一致したりして面白いですし、参考になります。