アンドロイドお雪
著者:平井和正
カバー・口絵・挿絵:山野辺進
発行日:昭和48(1973)年8月20日 印刷 8月31日 発行
発行所:早川書房(ハヤカワ文庫SF)
初出:1969年4月書下しSFシリーズの一冊として立風書房より刊行。
フォスはやにわに後脚で地面を蹴ると、まっすぐにケイにおどりかかっていった……!(211ページ参照)
山野辺進氏の見事な表紙とカラー口絵です。
【あらすじ】
メルヴァー・シティの市警に勤務するしがない貧乏刑事の野坂は、常習犯罪者の五反田じいさんからとてつもない遺産を贈られた。
お雪ー高く結い上げた闇よりも黒い髪に、すんなりとした手足と顔がとびぬけて白い。人間としての完璧な外観をそなえた特A級アンドロイドだ。時価百万ドルは下るまい。
たちまち周囲の羨望と嫉妬を一身に集めることとなった野坂は、だが、かいがいしく彼の身の回りの世話を始めたお雪にふと普通のアンドロイドと違う奇妙な印象を受ける。
お雪の正体は? 何のために彼のもとへおくられて来たのか? やがて彼は恐るべき淫靡凄惨な事件に巻き込まれていった……?
(本文より)