日本における百貨店建築のパイオニア
日本初のエスカレーターをはじめ当時の最高技術が結集されており、白レンガに装ったルネサンス様式の建物は「スエズ以東最大の建築」と称された。なお、この頃の本館の敷地は中央通り側の一角で、「東館」とも呼ばれた。しかし、建物は関東大震災で延焼。三越はすぐに仮売り場を設営するとともに「西館」の建設と「東館」の修築を進め、昭和2年(1927)、新本店として落成した。
増改築はさらに続き、昭和10年(1935)には建物規模は地下2階、地上7階、5.1万m2まで拡大。国会議事堂や丸ビルに次ぐ大建築として話題を呼んだ。戦後は南側にも用地を広げ、昭和39年(1964)、一街区全てを店舗敷地とする現在の形となった。
平成11年(1999年)東京都選定歴史的建造物
竣工年...大正3年(1914年)、増築 昭和2年(1927年)
設計...横河民輔
所在地...東京都中央区日本橋室町1-4-1
TEL 03-3241-3311(代)
大理石が張り詰められた現在の中央ホールは昭和10年(1935年)に改装、2階バルコニーにパイプオルガンが設置された。
中央の檜材木彫の天女像は昭和35年(1960年)製作