続々々・アール・デコ様式の美の殿堂
【東京都庭園美術館】
旧朝香宮邸 ウインターガーデン
姫宮寝室
姫宮寝室はサクラ材が多く使用されています。現在も竣工当時のまま残るテッコーの壁紙は妃殿下のアドバイスをもとに、姫宮の好みで選ばれました。寝室はブルーを基本とした直線と水泡模様のデザインの壁紙が張られ、光によって微妙に変化をもたらすメタリックな輝きを放っています。
姫宮居間
姫宮居間は扉や床にモミジ材が使われています。部屋にはサーモンピンクの大理石製マントルピースと円形の鏡があり、姫宮の部屋に相応しい可憐な和らぎを感じさせます。壁紙は虹色の波形ストライプ、姫宮寝室とは対照的に明るい色彩となっています。
ウインターガーデンへ上る階段、定員制、10分の時間制限があります。
ウインターガーデン
ウインターガーデンは温室として屋上階に設けられました。室内には花台や水道の蛇口、排水口が備え付けられています。市松模様に白と黒の石を敷き詰めた床は人造大理石、腰壁には国産大理石を使用していますが、素材の違いがわからないように施工されているところに当時の職人の技術の高さをうかがうことができます。1932(昭和7)年5月に東京松坂屋で開催された「新興独逸建築工芸展」で殿下自身が購入された、マルセル・ブロイヤーのデザインした椅子が置かれていました。
モノトーンの市松模様に、真紅の椅子とテーブルが映えます。
ウインターガーデンからの眺望
小食堂
この部屋は朝香宮一家の日常の食事に使用されました。西洋スタイルの朝香宮邸の中にあって珍しく、全体に和の要素が取り入れられた部屋です。天井は杉の 柾板(まさいた) が使用され、床の間も設けられています。ラジエーターカバーはブロンズ鋳物で制作されており、日本古来の源氏香の模様がデザインされています。床の寄木はローズウッドを中心にしてケヤキ材が施されており、その周りを黒檀で装飾しています。
出口
(説明は公式HPより)
photo©ara