嵐、ゴルフ、ミステリーの日々2

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直木賞候補作家の傑作『ワイルドソウル』垣根涼介さん

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直木賞候補作家の傑作
『ワイルドソウル』垣根涼介さん

本日、第160回直木三十五賞が決定しましたが、候補作となっていた垣根涼介氏の『信長の原理』は惜しくも受賞を逃しました。
垣根涼介氏の近年の歴史小説は未読でしたが、かつては「ワイルドソウル」をはじめ、「クレイジーヘヴン」「ゆりかごで眠れ」、遡ってデビュー作の「午前三時のルースター」からヒートアイランドシリーズ、君たちに明日はないシリーズなど、よく読んでいました。
中でもアウトローやギャングを主役とした作品が滅法面白く、もともと大藪春彦氏や西村寿行氏をよく読んでいたので、その系譜に連なる作品ということもできるでしょう。しかしキャラクター造形、作風がカラッとしており、不思議なラテン系の明るさがあります。
特に本作は、冒頭からブラジル日系移民の苦難が詳細に描かれ、その後舞台を日本に移しての壮大な復讐劇が展開しますが、そのスピード感、迫力は飛びぬけているといえるでしょう。

キャッチコピー
それぞれの過去にケリをつけ、
嵌められた枠組みを打破するために
颯爽と走り出した男女の姿を、
圧倒的なスケールと筆致で描く
傑作長編小説。

タイトル:ワイルドソウル
著者:垣根涼介
発行日:2003年8月25日初版
発行所:幻冬舎
定価:本体1,900円
※現在は新潮文庫(上・下)で入手可能です。