「鈴木敏夫とジブリ展」2019年より photoⒸarashi
文春ジブリ文庫
「ジブリの教科書12 千と千尋の神隠し Spirited Away」
スタジオジブリ 文春文庫編の表紙より
やっぱり「千と千尋の神隠し」はおもしろい。
昨日金曜ロードショーで宮崎駿原作・脚本・監督による「千と千尋の神隠し」が放送されていました。
本作は2001年に公開された長編アニメーション映画で、2020年公開の「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」に破られるまで、長らく日本の興行収入1位であった大人気作品です。
今回舞台化も話題になっており、放送するのかな?と見始めたところ、やはり引き込まれて全部見てしまいました。ストーリーや展開を知っているため、より細かいところに注目して見ることができます。
冒頭引っ越し先の町に向かう車内の後部座席でだらける千尋。車が向う高低差のある町は「耳をすませば」のモデルとなった聖蹟桜ヶ丘を彷彿とさせます。
道に迷い、四輪駆動のアウディで森の中を暴走しはじめる父親。突き当りに突然現れる不思議な建物とトンネル。この先はどうなっているんだろう? すでに宮崎監督の術中にはまっています。
トンネルを抜けて広がる丘と青空に既視感を覚えます。後に「風立ちぬ」でも描かれる風景や、モネの「日傘をさす女」を想起させます。
怖がる千尋にテーマパークの残骸だと一蹴してどんどん進む父親。不思議の世界に迷い込んでからは怒涛の展開。ハクやカオナシが早々に登場してきて、目が離せません。
朝靄に煙る油屋と橋がまるでカリオストロの城のようです。
卓抜したストーリーや世界観、一つ一つの作画、動き、美術(背景画)とともに物語を盛り上げる久石譲氏の音楽がまた素晴らしい。序盤のハクが千尋を励ましておにぎりをあげるシーンは毎回泣けてしまいます。
また声優さんが誰だったのか鑑賞後確かめてみるのも興味深いものです。
🍙おにぎりを食べるシーンで流れる「あの夏へ」(One Summer's Day)
Joe Hisaishi - One Summer's Day
9,080,586 回視聴(20220108時点) 2019/11/15公開
🏠「油屋」のジオラマが展示されていた「鈴木敏夫とジブリ展」
🏠「千と千尋の神隠し」の企画に大きな関わりのある「江戸東京たてもの園」