今週のお題「本棚の中身」
星新一
ショートショートセレクション
星新一 著
和田誠 絵
奇想天外な設定や導入、予期せぬ展開、意外な結末。短編小説の魅力を凝縮したようなショートショートを数多く著した星新一氏のセレクションです。
星新一氏は、日本SF小説草創期の巨匠で、小松左京氏、筒井康隆氏と並び、SF御三家とも呼ばれます。真鍋博氏やヒサクニヒコ氏による装画の文庫版でもよく知られており、装丁もあらたに数多く再版もなされています。永く読み継がれる理由の一つに、時代背景や風俗を書き込まないという特徴があります。また登場人物名もエヌ氏、エフ博士など人名が特定のイメージを呼び起こさない工夫がなされています。これらにより、時代や、古さを感じさせない普遍性を獲得しているといえるでしょう。
本シリーズは、児童書を多く出版している理論社から発行されたハードカバーで、文庫版より大きいサイズのB6版、和田誠氏の表紙で、よく児童書コーナーで販売されています。後に小学校高学年から一般向けを対象とした作品を集めた「星新一YAセレクション」というシリーズも発行されています。
「奇妙な旅行」
「頭の大きなロボット」
「未来人の家」
「クリスマスイブの出来事」
「ボタン星からの贈り物」
photoⒸarashi