SFアート
『宇宙劇場 長岡秀星ベスト・コレクション』
エアブラシで描く壮大で精緻な宇宙
長岡秀星さん(1936年~2015年)は、長崎市出身のイラストレーターです。
1970年にカナダ経由でアメリカに渡り、ロサンゼルスで「デザイン・マル」を設立。ロスじゅうの会社をサンプルを持って足で回る営業からはじめる。
そして、その名を一躍世界の音楽ファン、SFファンに知らしめたのが、アメリカのバンド「アース・ウインド・アンド・ファイアー」の一連のアルバムジャケットのイラストでした。
そのモチーフは宇宙空間、スペースシップ、ピラミッド、神殿などスケールの大きなものが多く、技法としては、絵の具を空気で吹き付けるエアブラシにより、リアルでなめらか、精密な描写により表現されています。
本書は、1970年の渡米から11年後、伊勢丹美術館で開かれた凱旋帰国展覧会の後、出版されたもので、巻末には雑誌「PLAYBOY」による貴重なインタビューが収録されています。