今週のお題「SFといえば」
表紙はラモーン・ネイラー画(「ファンタスティック・アドべンチャーズ」1948年7月号)
パルプマガジン黄金時代のSFイラスト集
「SFグラフィックス『昨日は紀元2000年』日本語版」
ジャック・サドゥール編著 北村孝一訳
最初のSF雑誌「アメージング・ストーリーズ」は、ヒューゴー賞の名で知られるヒューゴー・ガーンズバックによって創刊されました。当時の雑誌は紙質が悪いことからパルプ・マガジンと呼ばれました。
その後、パルプマガジンは数多く創刊されて、黄金時代を迎え、その表紙を、美女やモンスター、クリーチャーが、華々しい(毒々しい?)色彩で飾りました。
本書はその中でモノクロイラストを中心に紹介したものです。
個人的に好きなのは、妖艶な美女とクリーチャーを繊細で輝くようなタッチで描いたヴァ―ジル・フィンレイ、ペン画のお手本のようなロレンス、彫刻的なフォルムが特徴的なハネス・ボクです。
中でもフィンレイのクオリティ、知名度は群を抜いており、本書でも収録点数が多いですが、創元SF文庫の表紙にも採用されています。H・G・ウェルズのクラシックなSF作品の内容によく合っていますね。
ウェルズSF傑作集1「タイム・マシン」H・G・ウェルズ著 阿部知二訳