短編小説集「岸辺露伴は叫ばない」
原作:荒木飛呂彦
著者:維羽裕介 北國ばらっど 宮本深礼 吉上亮
2018年6月24日 第1刷発行
ヘブンズ・ドアーッ📖テレビドラマ化!!
「ジョジョの奇妙な冒険」スピンオフ
岸辺露伴の取材見聞録『岸辺露伴は動かない』原作
『岸辺露伴は動かない』は、長きに渡り雑誌連載され、不動の人気を誇る傑作異能バトルコミックシリーズ「ジョジョの奇妙な冒険」から、架空の都市、杜王町(もりおうちょう)を舞台とした第4部「ダイヤモンドは砕けない」に登場する人気漫画家、岸辺露伴を主人公としたスピンオフシリーズです。
そのエキセントリックなキャラクターと、ビジュアルと発想が奇抜な、”対象者を本にすることが出来る”スタンド能力「ヘブンズ・ドアー」から高い人気を誇っており(ヘブンズ・ドアーを駆使して様々な危機を脱している)、その活躍の場は、コミックスから小説をはじめ、「ルーヴル美術館」やファッションブランド「グッチ」とのコラボなど他業種、ワールドワイドに拡がっています。
コミックス『岸辺露伴は動かない』
著者:荒木飛呂彦
2013年11月24日 第1刷発行
♦キャスト
岸辺露伴 高橋一生
泉 京香 飯豊まりえ
♥第1話:「富豪村」
原作:コミックス「岸辺露伴は動かない」所収
杜王町から北西へ80数キロ。そこに向かう道すらない山奥の村には11軒の豪邸が建っており、電力会社や公共のインフラに頼らず存在していた。
その村に住む者は皆25歳でそこに住み付き、現在は全員が富豪になっているという。
その一画が売りに出されたと聞き、購入したいという女性編集者、泉京香から取材を兼ねて同行してほしいと依頼された岸辺露伴。
しかし村を訪れた二人を恐ろしい出来事が待ち受けていた・・・というお話。現在の人気テレビ番組「ポツンと一軒家」を先取りしたようなシチュエーションを舞台とした(一軒家ではないが)傑作です。
♠第2話:「くしゃがら」
原作:短編小説集「岸辺露伴は叫ばない」所収
ある日、カフェで新作のネタを整理していた露伴に、同業の漫画家、志士十五(ししじゅうご)が声をかけてきた。新しく変わった担当編集者から渡された「禁止用語リスト」について話したいという。
そのリストに記載された〈くしゃがら〉という単語を知らないか?というのである。導入は、ほぼカフェでの会話劇だが、コミックスの絵柄を彷彿とさせ露伴のキャラクターを浮かび上がらせる。
その後、露伴はふと立ち寄った古本屋で取りつかれたように〈くしゃがら〉の意味を追い求める志士十五に出会う。謎の言葉〈くしゃがら〉とは何なのか・・・。
不気味な余韻を残す一編です。
♣第3話:「D.N.A」
原作:コミックス「岸辺露伴は動かない」第2巻所収
少女まんが雑誌「別冊マーガレット」の2017年9月号に掲載された作品。ジョジョ本編にも登場する山岸由花子さんが登場。
オープンカフェでお茶をする露伴、由花子、そして由花子の母親とつきあいのあるという片平真依。由花子の紹介で露伴に真衣の話を聞いてほしいというのだが・・・。
不穏な導入からの、少女誌ならでは?の意外な展開に驚かされる一編です。