今週のお題「試験の思い出」
ワールドトリガー遠征選抜試験スタート
戦術と駆け引きが魅力のチーム戦
『ワールドトリガー』23巻・24巻
ワールドトリガーとは・・・
2013年から「週刊少年ジャンプ」で連載を開始、現在は月刊の「ジャンプスクエア」で連載中の葦原大介氏によるSFアクション漫画である。
アニメ化も人気を呼び、3rdシーズンの最終話である第14話が今年の1月22日深夜(23日)放送された。
あらすじと感想・・・
侵略者「近界民(ネイバー)」に襲撃された「三門市(みかどし)」を舞台に、界境防衛機関「ボーダー」隊員、メガネくんこと三雲修、実は近界民で謎めいた過去と能力を持つ空閑遊馬、豊富なトリオン(生体エネルギー)を武器に狙撃手となる雨取千佳を主人公として、その過去や謎を探るとともに、成長を描いていく。
侵略者からの防衛、戦いが大きなテーマではあるが、チームを組み「ボーダー」内で戦闘力や戦術を磨く訓練としてのランク戦が常に行われており、このバトルの描写にかなりの比重が割かれている。またその戦いにおけるメンバーの能力、性格等が細かく設定されており、戦術、駆け引きによって二転三転するバトルが本作品の大きな魅力のひとつとなっている。
23巻の前半では、近界への遠征に向けて、B級ランク戦の最終戦が終了。そしてランク上位のチーム、成績優秀者が11のチームにシャッフルされ、いよいよ遠征選抜試験がスタートする。今までは曲がりなりにも主人公のチーム「玉狛第2(三雲隊)」にフォーカスを当てていたが、24巻からは、メンバーがシャッフルされ多数登場人物に視点が分散、選抜試験の課題も、SF的な設定はあるものの、合宿しながら行う新入社員研修的な内容となっている。
課題の狙いは何か、どう克服するかなど、会話劇による腹の探り合い、謎解き要素が面白さの主眼となり、今までの爽快なアクションバトルとは異質なものとなっている。
この展開を面白いと思えるかどうかで評価がわかれるかもしれない。個人的には、自分ならどう考えるかという視点から、こういった頭脳戦は好きである。