嵐、ゴルフ、ミステリーの日々2

コミック、映画、ミステリーなど、思いつくまま綴ります。街のお散歩写真もご紹介(#^.^#)

「魔界転生」 山田風太郎 感想

熊野山岳篇
伊勢波濤篇
発行日:昭和53年4月5日 初版発行
発行所:角川書店(角川文庫)
イメージ 1
角川文庫版上巻カバー(装画:佐伯俊男

イメージ 2
角川文庫版下巻カバー(装画:佐伯俊男

初出
昭和39年12月17日~大阪新聞、名古屋タイムス、高知新聞熊本日日新聞などに連載。原題「おぼろ忍法帖」。

内容紹介・感想
島原の乱の直後、かろうじて城を落ちのびた天草側の老軍師森宗意軒(もりそういけん)は、奇怪な忍法「魔界転生(てんしょう)」の術で秀れた武芸者を次々と蘇らせた。彼らを操り、紀州大納言頼宣(よりのぶ)をそそのかした彼は本格的に幕府転覆に乗り出した・・・・・。
 殺人機械と化した名だたる武芸者達と、陰謀阻止に立ち上がった柳生十兵衛との対決を描く忍法帖の最高傑作!!
(上巻カバー折り返しより)

蘇ったそうそうたる転生衆に立ち向かうは十兵衛の孤剣のみ。
無精たらしい癖に、剣をとれば無敵、情愛が厚いかと思うと、恬淡として愛執にとらわれない。
そんな十兵衛がすこぶる魅力的であり、知恵とトリックで恐るべき魔人たちに立ち向かうさまは痛快無比である。傑作。

転生衆
荒木又右衛門
田宮坊太郎
柳生如雲斎

カバー装画・デザイン
本作品は「おぼろ忍法帖」の時代から映画の衣装デザインを手がけた辻村ジュサブロー氏の人形版等いろいろなバージョンがありますが、個人的には佐伯俊男氏のイラスト版に一番なじみがあります。
ただ下記の講談社文庫版の天野喜孝氏の流麗なイラストも見事です。
講談社文庫版下巻の巻末には日下三蔵氏の忍法帖雑学講座といろいろなカバーを集めた忍法帖ギャラリーが載っています。

イメージ 4
講談社文庫版上巻カバー(装画:天野喜孝

イメージ 5
講談社文庫版下巻カバー(装画:天野喜孝

沢田研二天草四郎千葉真一柳生十兵衛、緒方拳が宮本武蔵を演じた映画の原作としても有名な本作。

イメージ 3
エロイム・エッサイム 古き骸を捨て、蛇はここに蘇るべし。
(Yahoo映画より)

製作:角川春樹事務所・東映
配給:東映
公開日:1981年6月6日
製作:角川春樹
監督:深作欣二
音楽:山本邦山・菅野光亮
キャスト:
佳那晃子:細川ガラシャ
緒方拳:宮本武蔵
真田広之:伊賀の霧丸
松橋登:徳川家綱
成田三樹夫:松平伊豆守

解説:
山田風太郎の忍法帳ものから『忍法魔界転生』を映画化。
寛永の時代のある夜、島原の乱で殉死したはずの天草四郎が再び命を取り戻す。
彼は自分と同じように不本意な死に追いやられた人々を集め、時の将軍家綱に復讐を開始するが、彼ら魔界衆の前に柳生十兵衛が敢然と立ちふさがった。