「ルパン三世」と車と機関車と
『大塚康生画集』
YASUO OHTSUKA MECHANICAL ARTWORKS
日本アニメーション草創期から数々の名作を手掛けてきた大塚康生さんの原点を紐解く最新画集が誕生!
初期の東映動画で日本初の本格カラー長編アニメーション「白蛇伝」の原画を手掛け、1968年公開の「太陽の王子ホルスの大冒険」では作画監督として、演出の高畑勲さんや原画の宮崎駿さんとともに作品を作り上げました。
少年時代に大好きだった蒸気機関車のイラストと、終戦の昭和20年、14歳以降に描いた米軍のジープやトラックのイラストが多数収録されていますが、その観察眼の鋭さ、描写力の緻密さに驚かされます。
「カリオストロの城」にも登場するルパンの愛車フィアット500ですが、それまでのベンツSSKから変わった理由というのが、当時大塚康生さんが所有していてスタジオの外に駐車していたため、車内の内部などわからないときにすぐ見に行けるからということで、シリーズの途中から監督になった宮崎駿さんが決めたそうです。ちなみに「カリオストロの城」でヒロインのクラリスが運転するシトロエン2CVは宮崎駿さんの当時の愛車を参考に作画したそうです。
書名:大塚康生画集「ルパン三世」と車と機関車と
著者:大塚康生
発売日:2020年7月31日