今週のお題「本棚の中身」
今週のお題「本棚の中身」ニューヨークの哀愁を描く
『探偵マット・スカダーシリーズ』
ローレンス・ブロック 著
田口俊樹 訳
「今週のお題」は、まったく手が出ないものもあれば、以前の「好きな街」のようにネタが尽きないものもあり、「今週のお題」のコーナー(はてなブログホーム画面、すべてのトピックから行くページ)が、一週間でテーマが切り替わらなかったり、お題スロットでさまざまなテーマがあることから、割とこだわらずに好きに書かせていただいております(#^.^#)
「今週のお題」は、本棚の中身ということで、こちらもいろいろとネタがありそうですが、今回は好きな作家ローレンス・ブロックの背表紙でまとめてみました。
「殺し屋」と「殺しのリスト」は「殺し屋ケラー・シリーズ」です。他の人気シリーズとしては、「泥棒探偵バーニイ・ローデンバー・シリーズ」もあり、こちらはもっと軽妙な内容となっています。
著者のローレンス・ブロックは、1938年ニューヨーク生まれのアメリカのミステリー作家で、MWA(アメリカ探偵作家クラブ)グランド・マスター賞、PWA(アメリカ私立探偵作家クラブ)生涯功労賞など、さまざまな権威のある賞を受賞した巨匠となっています。
「探偵マット・スカダーシリーズ」は、ある事件をきっかけにニューヨーク市警をやめた元警官マット・スカダーを主人公とした、一人称「私」で語られる、ジャンルとしてはいわゆるハードボイルドに分類されるシリーズです。
私立探偵ながら、本人曰く、免許はもっておらず、尾行や盗聴、報告書の作成や記録はしない、お礼をもらって人々の便宜をはらっているだけだ・・・ということになります。
アル中探偵とも呼ばれ、アルコールの大量摂取により意識を失ったこともあることから禁酒をして、AA(アルコール中毒者自主治療協会)の集会に顔を出すことを習慣としています。
派手さはないものの、いぶし銀のような初期作の他、エンターテインメント性やケレン味でいえば、やはり倒錯三部作「墓場への切符」「倒錯の舞踏」「獣たちの墓」にとどめを刺すでしょう。(+同系統の作品としては、剣呑な友人ミック・バル―の登場する「皆殺し」)
photoⒸarashi