今週のお題「本棚の中身」
『海図と航海日誌』 池澤夏樹
著者の池澤夏樹氏は1945年、北海道帯広市出身の日本の小説家です。「スティル・ライフ」で第98回芥川賞(1987年下半期)を受賞しました。
本書はご自身の40数年の読書体験を、本の海を渡る海図と航海日誌になぞらえたものとなっています。その航海の幅広さは、純文学のみにとどまらず、SF、ミステリー、画集、写真集にも及びます。
初出は、雑誌「スイッチ」の1991年1月号から1994年1月号に連載されました。「寄港地一覧 あるいは九十九の小説」のみ「リテラリー・スイッチ」1991年7月号初出。
*印象的な表紙の写真は、鳥取砂丘を舞台とした写真で有名な植田正治氏(1913~2000)の作品です。
『バビロンに行きて歌え』 池澤夏樹
本書は、近東の一人の若き兵士が、荷物もパスポートもなく密航してきた東京で辿る物語を描いた連作長編です。
初出は雑誌「東京人」1986年秋季号から1988年秋季号まで連載されました。(二編のみ書き下ろし)
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