特別お題「わたしの推し」
「黒牢城」
2021年6月2日 初版発行
2021年は、本格ミステリー作家、米澤穂信のデビュー20周年にして、戦国時代を舞台とした本書「黒牢城」が「このミステリーがすごい」「週刊文春ミステリーベスト10」「ミステリが読みたい」「本格ミステリ・ベスト10」という4大ミステリランキングを制覇するとともに「第12回山田風太郎賞」を受賞、「第166回直木三十五賞(2021年下半期)」の候補作品となる(発表は明日19日)など、華々しい活躍をされた年でした。
「米澤屋書店」
2021年11月10日 第一刷発行
冒頭に「ご挨拶より本の話をしませんか」とある通り、まさに本、ミステリーに淫してみた一冊となっています。山田風太郎作品で何が好きかと聞かれて短編「新かぐや姫」(廣済堂文庫「夜よりほかに聴くものもなし」、河出文庫新刊「赤い蝋人形」(ご自身で帯の推薦文を書かれています)所収)にまずマル印を打ったそうです。他にも多数の山風(やまふう)作品に言及されているのも嬉しいところです。
「満願」
2014年3月20日 発行
「このミステリーがすごい!」「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」の史上初の三冠とともに山本周五郎賞を受賞した傑作短編集。
「インシテミル」
2007年8月30日 第一刷発行
「本格ミステリを書くなら一度はクローズドサークルに挑戦しなければ」という思い(「ボトルネック」村上貴史解説より)や、ご本人が「曲がり角というのとは違うのかもしれませんけど、書くもののタイプがちょっと変わってきたのかな、と思うことはありました。ミステリーの内幕というか、ミステリー読者ならわかってくれるだろうというお約束を洒落のめすことを九作目でやったのですが・・・・・。」(有栖川有栖との対談)と語る本作。雑誌やインターネット、口コミの求人で「暗鬼館」に集められたモニター達は7日間、途中離脱不可の非情な実験に投げ込まれる・・・。
「ボトルネック」
2009年10月1日発行(単行本2006年8月発行)
断崖から墜落したはずのぼくは、気がつくと見慣れた金沢の街にいた・・・。もともとリプレイもの、パラレルワールドものが好きだったことから手に取った一冊。
「氷菓」
2001年11月1日 初版発行
著者の記念すべきデビュー作にして、後にアニメ化もされ絶大な人気を誇る「古典部」シリーズの第一作。