不思議漫画館
『枕魚』
panpanya著
年3回発行されている白泉社の雑誌「楽園」本誌とウェブ増刊、同人誌に掲載された短篇作品を22篇収録。漫画の合間に日記(エッセイ?)、巻末に作品ごとの解題(コメント)も掲載されています。
個々の作品については、作品により差がありますが、表紙の絵柄ほどびっしり描きこまれてはいません。表紙にもいるシンプルな絵柄の女の子が背景に溶け込まずに、かといって違和感もなく、佇んだり、彷徨ったりしています。
好きな作品は、東急東横線はじつは全部で四本ある!という都市伝説めいた冒頭の問いかけから、その四本を探しに行く「east side line」。
見たことがあるような無いような看板、コンビニのある町を彷徨う「記憶だけが町①②」。
新宿の地下にある変わったピザまんを売っているお店でピザまんを買ってきてほしいという依頼をもとに、観光案内所のドアをくぐり広大な地下に迷い込んでしまうが、イルカのような不思議なキャラクターが案内してくれる「地下行脚」。
記憶の断片や想像力を刺激する作品集です!!
書名:『枕魚』
著者:panpanya
発行日:2015年5月2日 初版発行
発行所:株式会社白泉社
定価:本体1,000円+税