嵐、ゴルフ、ミステリーの日々2

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カムバック、古畑任三郎『ミステリマガジンNo.752』2022年5月号

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    陰影に富んだ田村正和さんのカッコよさは無類。放映時のイメージカラー、赤と黒のエディトリアルデザインもお見事❗

[特集]カムバック、古任三郎

『ミステリマガジンNo.752』2022年5月号

COME BACK, LIEUTENANT FURUHATA!

 こんばんは(^^)/ いつもご訪問いただきありがとうございます。

 今回は「鎌倉殿の13人」の脚本家、三谷幸喜さんつながりで、「警部補古畑任三郎」の登場です。

 「古畑任三郎」は、昨年2021年4月に惜しまれつつこの世を去った田村正和さんが主演を務め、1994年の放映開始から、再放送などにより徐々に人気が高まり、1999年の3rdシーズンまで制作されました。その後もスペシャルやスピンオフが制作される大人気シリーズとなりました。

 本作はもともと、三谷幸喜さん(Bru-rayBOXライナーノーツより)によると当時のフジテレビ編成部石原隆さんが「王さまのレストラン」というドラマの打ち上げの席上で、共にアメリカの刑事ドラマの名作「刑事コロンボ」大ファンであったことがわかったことで企画がスタートしたそうです。また石原隆さん(古畑任三郎大事典より)によると「振り返れば奴がいる」の打ち上げの時に生まれたといっても過言じゃない・・・ということらしいです。(王さまのレストランの開始は古畑任三郎より後)

 本シリーズが、最初に犯人とその犯行を描き、その犯人をどのように追い詰めていくかという、いわゆる倒叙形式をとっているのも、そのルーツに理由があったのですね。

 「古畑任三郎」という名前ですが、明智小五郎しかり、金田一耕助しかり、日本の名探偵は「かっこいい苗字に、野暮ったい名前」であることを知り、タモリさんがテレビで時任三郎さんのことを「ときにんざぶろう」と呼んだことで決まったそうです。また苗字は国道246を三軒茶屋に向かっている途中に身かけた「古畑医院」からとったそうです。

 本作の大きな魅力といえばは、毎回一話完結で、有名俳優、有名女優などがゲストとして登場し、古畑さんと知恵比べをするところにあるでしょう。

 またテーマ曲をはじめ、サスペンスを盛り上げるレトロでモダンな本間勇輔さんによる音楽も本作に欠かせない大きな魅力といっていいでしょう。

 どのエピソードも面白いですが、好きなエピソード、印象的なエピソードは、「振り返れば奴がいる」の登場人物、天真楼病院の中川外科部長と新幹線で乗り合わせた古畑任三郎の対決を描く「殺人特急」、「さよならDJ」、「最後のあいさつ」、「笑うカンガルー」、「赤か、青か」、「魔術師の選択」、ニューヨークに向かう深夜バスで隣り合った日本人女性との一夜の会話劇「ニューヨークでの出来事」、「ラスト・ダンス」でしょうか。山田涼介さんが若き日の古畑任三郎を演じ、シャーロック・ホームズ作品をモチーフとした「古畑中学生」もおもしろい作品でした。

 ミステリマガジンの本号では、田村正和さんの一周忌に追悼の意をささげるとともに、三谷さんと企画プロデューサーだった石原隆さんの対談や、短篇、エッセイ、資料などでその魅力に迫っています。

 再録された短篇「殺意の湯煙」では、活字メディアならではのトリックを操り、短い小品ながらサプライズの詰まった作品となっています。 

参考:ミステリマガジンNo.752 

   古畑任三郎コンプリートBru-rayBOXライナーノーツ

   古畑任三郎大事典