今週のお題「SFといえば」
ウェルズSF傑作集1「タイム・マシン」H・G・ウェルズ 1895年 阿部知二訳
創元SF文庫版
「タイム・マシン」は、なんと19世紀末の1895年、イギリスの小説家、H・G・ウェルズによって書かれたSF小説です。四次元の幾何学の研究から考案されたという、過去や未來に行き来できるというタイム・マシンが登場する本作は、まさに空想科学的に生み出された最初のタイム・マシンと目され、現代から出発して、未来、または過去のある地点に立脚した視点で物語を描けるという点で、画期的なものでした。
「タイム・マシン 他九編」H・G・ウェルズ 1895年 橋本槇矩訳
岩波文庫版
「マイナス・ゼロ」広瀬正 1970年 集英社文庫
「未来へのホットライン」ジェイムズ・P・ホーガン 1980年 小隅黎訳
「リプレイ」ケン・グリムウッド 1986年 杉山高之訳
人生の同じ時期を何度もやり直せるとしたら、あなたは何をしますか?・・・。ある種の思考実験ともいえる興味深いテーマを扱った作品。時間テーマの中でもリプレイ、リピート、ループものなどといわれるジャンルの代表的作品の一つ。
「さよならダイノサウルス」ロバート・J・ソウヤー 1994年 内田昌之訳
恐竜はなぜ滅んだのか?・・・。タイムマシンで白亜紀末期へ飛んだ古生物学者は、言葉を話す恐竜、トロエドンに出会う。
「タイムライン」マイクル・クライトン 1999年 ハヤカワ文庫
作者は、作中で登場人物に「タイムマシンは不可能」と言わしめている。本作で描かれるのは量子力学の概念でいうところの多元宇宙への移動であり、時間旅行ではなく、空間旅行だというのである。
いわゆるタイムパラドクスの解決策の一つとして登場してくるパラレルワールドは、こちらもひとつのジャンルとして、さまざまな作品が描かれています。
「漂流教室」楳図かずお 1972年~1974年 小学館文庫
恐怖描写にばかり、目が行ってしまい、実際恐ろしい場面が続きますが、悠久の時を越えた母と子の絆を描いており、ラストシーンは涙無しには読めない作品です。